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〈とりびあ〉窒息救命ハイムリック法の96歳開発者、自ら女性を救う

2016年06月05日更新

【5月29日 AFP】喉や口に詰まった食物などの異物を取り除く手法を1974年に開発したヘンリー・ハイムリック(Henry Heimlich)さん(96)が先週、自ら開発した手法を使って、米オハイオ州の老人ホームで食事中に窒息した女性の命を救った。米メディアが伝えた。

この老人ホームに新しく入居したパティ・リスさんは「私はハンバーガーを頼んだの。そうしたら激しく喉に詰まり呼吸ができなくなった」と米紙ニューヨーク・タイムズに語った。

一緒に夕食を取っていたハイムリックさんは迅速に行動。喉を詰まらせている人を背後から両脇に腕を通して抱きかかえ、握り拳で腹部を突き上げることによって気道から異物を取り除く「ハイムリック法」(腹部突き上げ法)を行った。

ハイムリックさんは「彼女の顔が完全にこわばって皮膚の色が黒ずみ、話せないのを見た」とニューヨーク・タイムズ紙に語った。「こうした症状から、私は彼女が喉を詰まらせていると分かった」

地元紙シンシナティ・インクワイヤラーによるとハイムリックさんは「私がこの手法を行ったら、彼女はすぐ回復した」 「この手法で窒息した人を救えるようになったことは、なんと素晴らしいことだろうと思った」と語ったという。

老人ホームのスタッフによると、ハイムリックさんがリスさんの命を救った後、入居者らは食事を再開した。リスさんはその後、ハイムリックさんに礼状を送ったという。